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フレックスタイム制とは

フレックスタイム制は、一定の期間についてあらかじめ定めた総労働時間の範囲内で、労働者が日々の始業・終業時刻、労働時間を自ら決めることのできる制度です。労働者は仕事と生活の調和を図りながら効率的に働くことができ、ワークライフバランスと労働生産性の向上等が期待できる制度です。

フレックスタイム制のメリット・デメリット

  • メリット

    • ・ワークライフバランスの向上     

    ・繁閑に応じた労働時間の配分による業務の効率化

    ・制度導入で働きやすい勤務環境が実現し人材の定着と採用の改善ができる

  • デメリット

    ・自己統制が苦手な従業員の場合の生産性低下の可能性

    ・社員同士が対面する機会の減少によるコミュニケーション不足

    ・取引先や顧客との連携に支障が生じ信用を失う可能性

  • 活用事例

    ・共働き夫婦の場合の子どもの保育園の送迎

    • ・資格取得等キャリアアップのための時間配分
    • ・傷病治療のための通院
    • ・通勤ラッシュの回避

フレックスタイム制の導入要件

フレックスタイム制を導入するためには、就業規則その他これに準ずるものにより、始業・終業の時刻を労働者の決定に委ねる旨を定める、とされています。その場合、始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定に委ねる必要があり、始業時刻又は終業時刻の一方についてのみ労働者の決定に委ねるのでは足りないとされています。

さらに、労使協定で所定の事項を定める必要があります。

  • Point

    就業規則その他これに準ずるものにより始業・終業時刻を労働者の決定に委ねることを定める

    • 常時10人以上の労働者を使用する事業は、就業規則の作成義務があるので、フレックスタイム制を採用する場合は、就業規則で定めなければなりません。

    では、「その他これに準ずるもの」により定めるとはどういうことなのでしょうか。それは就業規則を作成する義務のない常時10人未満の労働者を使用する事業に適用されるものであり、フレックスタイム制の定めをしたときは、それを労働者に周知しなければならないとされています。

  • Point

    労使協定で法令に規定されている事項について

    定める

    <労使協定の協定事項>

    ・対象となる労働者の範囲

    ・清算期間(三ヶ月以内)

    ・清算期間における総労働時間(清算期間における所定労働時間)

    ・標準となる1日の労働時間

    ・コアタイム(任意)

    ・フレキシブルタイム(任意)

    ・清算期間が一ヶ月を超えるものである場合にあっては協定の有効期間の定め。一ヶ月以内である場合は不要。

  • Point

    労働基準監督署へ協定を届出

    従来のフレックスタイム制は、清算期間の上限が1ヶ月までとされていたため、労働者は1ヶ月の中で生活に合わせた労働時間の調整を行うこととされていましたが、2019年の法改正で清算期間の上限が3ヶ月に延長されました。

    これに伴って清算期間が1ヶ月を超える場合には、労働基準監督署への労使協定の届出が必要とされました。ただし、清算期間が1ヶ月以内の場合には届出は不要です。

制度理解のために!

フレックスタイム制の用語解説

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    対象となる労働者の範囲:制度の対象となる労働者の範囲を特定することで、各人ごと、課ごと、グループごと等様々で協定締結にあたって、労使で十分に話し合って明確にすることが必要です。

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    清算期間:フレックスタイム制において、労働契約上労働者が労働すべき時間を定める期間です。労働者は清算期間に定められた時間労働するように各日の始業及び終業の時刻を自分で決定して働くことになります。清算期間の長さは一ヶ月以内の期間に限られていましたが、法改正で三ヶ月以内に延長されました。清算期間を定めるにあったっては、その長さにに加えて、清算期間の起算日を明らかにすることとされています。

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    清算期間における法定労働時間の総枠:フレックスタイム制を導入した場合には、各日の労働時間は労働者の自主性に委ねられ、所定労働時間は清算期間を単位として定められます。また、労働時間管理、時間外労働の判断も基本的に清算期間を単位として行われることになります。その場合において、「清算期間を平均し一週間あたりの労働時間が週の法定労働時間を超えない範囲内」であることが要件となります。つまり清算期間における法定労働時間の総枠とは、清算期間を平均し一週間あたりの労働時間が法定労働時間内に収まる上限時間をいい、割増賃金発生のボーダーラインのことをいうのです。清算期間における法定労働時間の総枠=一週間の法定労働時間×清算期間の週数(清算期間の暦日数÷7)の式で計算されます。

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    清算期間における総労働時間:労働契約上労働者が清算期間において労働すべき時間として定められた時間であり、いわゆる所定労働時間のことです。フレックスタイム制において所定労働時間は清算期間を単位として定められることになりますが、この時間は上記清算期間における法定労働時間の総枠の範囲内で定めなければなりません。これを超えると超えた時間数が時間外労働となります。

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    一週間の所定労働日数が五日の労働者の法定労働時間の総枠の特例:完全週休二日制の下で働く労働者(一週間の所定労働日数が五日の労働者)についてフレックスタイム制を適用する場合、曜日のめぐりによって、一日八時間相当の労働であっても清算期間における総労働時間が、週の法定労働時間(四十時間)に基づいて計算された法定労働時間の総枠を超えてしまう場合があります。例えば、土日が休日、標準となる1日の労働時間7時間45分、暦日数31日、所定日数23日の月の事業場の場合:清算期間における総労働時間=7.75時間×23日=178.25時間、法定労働時間の総枠=40時間×31日÷7=177.1時間となり、清算期間における総労働時間が法定労働時間の総枠を超えてしまい、日々残業のない勤務をしたとしても時間外労働が発生するような場合です。このため完全週休二日制を実施している事業場の場合、労使協定により清算期間における所定労働日数に一日の法定労働時間(八時間)を乗じた時間数を清算期間における労働時間の限度とする旨を定めたときは、この時間数を清算期間における法定労働時間の総枠とすることができるようになり、このような不都合が解消される特例が設けられています。

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    標準となる1日の労働時間:年次有給休暇を取得した際に支払われる賃金の算定基礎となる労働時間の長さを定めるものです。清算期間における総労働時間を期間中の所定労働日数で割った時間を基準として定めます。

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    コアタイム:法令上必ず設けなければならないものではありませんが、これを設ける場合にはその時間帯の開始・終了の時刻を協定で定めなければなりません。コアタイムの時間帯は協定で自由に定めることができ、設ける日と設けない日があるもの、日によって時間帯が異なるものも可能です。コアタイムを分割することも可能ですが、最初のコアタイムの開始の時刻から最後のコアタイムの終了の時刻までの時間が標準となる1日の労働時間とほぼ一致するような場合には、始業及び終業の時刻について労働者の決定に委ねたものとはいえなくなってしまいますので注意が必要です。また、コアタイムを設けずに実質的に出勤日を労働者の自由に委ねることとする場合でも、法定休日が確保されるようにするため、所定休日は予め定めておく必要があります。

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    フレキシブルタイム:労働者が自らの選択によって労働時間を決定することができる時間帯のことです。コアタイム同様、法令上必ず設けなければならないものではありませんが、これを設ける場合には、労使協定においてその開始及び終了の時刻を定めなければなりません。フレキシブルタイムの時間帯も協定で自由に定めることができます。

フレックスタイム制度は、労働者が自分の勤務時間を柔軟に設定できる制度です。この制度を利用することで、従業員は仕事とプライベートの両立がしやすくなり、より効率的に働くことが可能になります。ここでは、フレックスタイム制度を理解するために、基本的な用語の意味について解説します。

フレックスタイム制度のメリット

フレックスタイム制における実労働時間の過不足の繰越し

  • Point 01

    フレックスタイム制の趣旨

    フレックスタイム制において、実際に労働した時間が清算期間における総労働時間として定められた時間に比べて過不足が生じた場合には、当該清算期間内で労働時間及び賃金を精算することがフレックスタイム制の本来の趣旨であると通達されていますが、それを次の清算期間に繰り越すことの可否についても右記のように通達で示されています。

  • Point 02

    実労働時間に過剰があった場合

    清算期間における実際の労働時間に過剰があった場合に、総労働時間として定められた時間分はその期間の賃金支払日に支払うが、それを超えて労働した時間分を次の清算期間中の総労働時間の一部に充当することは、その清算期間内における労働の対価の一部がその期間の賃金支払日に支払われないことになり、法第二十四条(全額払い)に違反し、許されない。

  • Point 03

    実労働時間に不足があった場合

    清算期間における実際の労働時間に不足があった場合に、総労働時間として定められた時間分の賃金はその期間の賃金支払日に支払うが、それに達しない時間分を、次の清算期間中の総労働時間に上積みして労働させることは、法定労働時間の総枠の範囲内である限り、その清算期間においては実際の労働時間に対する賃金よりも多く賃金を支払い、次の清算期間でその分の賃金の過払いを清算するものと考えられ、法第二十四条に違反するものではない。

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フレックスタイム制度の導入方法

フレックスタイム制における時間外労働

フレックスタイム制を採用した場合には、労働者が選択したところにより、週又は日の法定労働時間を超えて労働させても、法違反とはならず、時間外労働の判断は清算期間を単位として行うこととなり、清算期間における法定労働時間の総枠を超えた時間が時間外労働となります。したがって、36協定において一日の延長時間について協定する必要はなく、一ヶ月、一年の延長時間について協定すればよいこととされています。


ただし、清算期間が1ヶ月を超える場合には、複雑です。①清算期間を1ヶ月ごとに区分した各期間(最後に1ヶ月未満の期間を生じたときには、当該期間)ごとにその労働時間を平均し、一週間当たりの労働時間が五十時間を超えた労働時間及び②清算期間を平均し一週間当たりの労働時間が週の法定労働時間(四十時間)の総枠を超えて労働した時間(①でカウントした時間を除く)が時間外労働としてカウントされます。

①の計算方法は、「清算期間を1ヶ月ごとに区分した期間における実労働時間数-50時間×清算期間を1ヶ月ごとに区分した期間における暦日数÷7」

②の計算方法は、「{清算期間における総実労働時間数-週の法定労働時間(四十時間)×清算期間における暦日数÷7}-①で算出された時間外労働時間数」

で計算されます。

具体的手順は、まずⒶ清算期間における法定労働時間の総枠、各月ごとに週五十時間となる月間の労働時間数を計算して、フレックスタイム制の枠組みを把握、Ⓑ各月ごとに、週五十時間を超えた時間を時間外労働としてカウントし、Ⓒ清算期間終了後に、法定労働時間の総枠を超えて労働した時間を時間外労働としてカウントするという3ステップで計算します。つまり、最終月以外は、その月の実労働時間が週平均50時間を超過した時間を計算し、最終月は、最終月の実労働時間が週平均50時間を超過した時間を計算し、さらに清算期間を通じた「総実労働時間-各月の週平均50時間超過時間の合計」が清算期間における法定労働時間の総枠を超過しているかを計算します。

最終月以外の週平均50時間超過時間については、清算期間の途中であっても時間外労働としてその都度割増賃金を支払わなければなりません。また、最終月においては、当該最終の期間を平均して1週間当たり50時間を超えて労働させた時間に加えて、当該清算期間における総実労働時間から、当該清算期間の法定労働時間の総枠及び当該清算期間中のその他の期間において時間外労働として取り扱った時間を控除した時間が時間外労働時間として算定されることから最終期間の賃金支払日に割増賃金を支払わなければなりません。このように清算期間が1ヶ月を超える場合の時間外労働の計算は、清算期間内の働き方によっては、各月における労働時間の長短の幅が大きくなることが生じ得るため、対象労働者の過重労働を防止する観点から設けられたものなのですが、大変複雑化しているため企業においてあまり浸透していないと言われています。

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フレックスタイム制度は、企業や従業員にとって柔軟な働き方の選択肢を提供する制度です。この制度を導入することで、従業員は自分のライフスタイルや業務の特性に応じて働くことが可能となり、また企業はワークライフバランスが均衡した働き方ができる労働環境を提供することができます。そのため、フレックスタイム制度に関心を持つ企業や実際に導入をしている企業も増えています。

私たちは、フレックスタイム制度についての詳しいご相談を承っております。制度の基本的な理解を深めるためのサポートから、具体的な導入方法、運用に際しての注意点まで、幅広くアドバイスが可能です。私たちの専門知識を活かして、貴社にとって最適なフレックスタイム制度の導入をお手伝い致します。

もしフレックスタイム制度についてお困りのことや疑問点がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。具体的な連絡方法は、ホームページからの問い合わせフォーム、または直接お電話でのご連絡が可能です。お忙しい中でも気軽にご相談いただけるよう、専門スタッフが丁寧に対応致します。

また、フレックスタイム制度の導入にあたっての具体的な手続きや検討内容についても情報を提供しております。制度導入に向けたステップを詳細にご案内し、最初の一歩を踏み出すサポートを行います。フレックスタイム制度の導入を検討する段階で、実際の利点や効果をイメージしていただけるはずです。

フレックスタイム制を取り入れることで、従業員のワークライフバランスが向上し、企業としての競争力も高まることが期待できます。ぜひお早めにご相談いただき、制度の導入に向けた第一歩をご一緒に踏み出しましょう。

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