上記のとおり、労働基準法第三十四条第一項は休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。と規定しています。これは、休憩時間は始業前に与えたり、終業後に与えるのではなく労働時間の途中に与えることを意味しています。ある程度作業を継続すると疲労が蓄積し、能率や集中力が低下することは自明であることから途中休憩を挟んで、疲労回復による作業能率の向上また集中力維持による災害防止のうえで重要な意味を持つとの観点から要請されている休憩時間の原則です。
労働者が早く帰宅したいとの意思から休憩を取らずに労働し続けることは、気持ちはわかりますが、労働基準法の趣旨に反するものです。第一項の主語は使用者であり、休憩時間を労働時間の途中に与えなければならないのは使用者の義務です。労働者が勝手に休憩を取らなかったという抗弁は通用しません。注意が必要です。
